作ることばっかり見てちゃダメ。お客さまは外にいるんだから。

投稿者: | 2021年4月11日

ようこそ岡山の法被と神社のぼりの製造元、やなわけ染色のブログへ 

最初の緊急事態宣言が出されたのって、ちょうど今から1年前くらいでしたよね?
昨年の緊急事態宣言から1年が経ち、日本国内の状況が何か変わっているかといえば、正直、そんなに変わっていないように思います。。。

もちろん、政府や専門家の方々は一所懸命に事態を改善していこうとしていると思うのですが、それが結果としてなかなか出て来ない。「ゼロコロナ」を唱えてらっしゃる方々もいるようですが、それは流石に現状を理解していないと思いますが…(苦笑)。

では、いったい何が足りないのか?

日々の現場からの課題・問題を受けて、それらに対してのフィードバックが十分に返されていないからではないのでしょうか?

もちろん、現場からの声に対して、できることとできないことがあると思いますが、1年経って、1年前と何も変わっていない(ように見える)というのは、やっぱりフィードバックに問題があるんじゃないかと思います。

これ、実はコロナ禍のことを話しているようですが、あらゆる仕事においても言えることだと思うんです。

やなわけ染色は毎日、のぼりや法被、のれん、旗、etc.と何かしら染めています。
中には完全リピートの仕事もあります。だからと言って、「リピートの仕事だから、前回やったようにやれば楽勝だぜ♪」と気楽に構えられないところがあります。

color

仕様が前回と同じとはいえ、その時に使う生地のコンディションや環境に左右されることもあるからなんです。よくあるのは、前回使用した生地と同じ種類の生地を使うのだけど、同じロットの生地ではないので、微妙に発色が異なることがあるのです(汗)。だから、生地と染料の相性(色の確認)は毎回欠かせません。

実はそこまで気にしなくてもいいのかもしれませんが、気にしてしまう性質なので、どうしても確認しておきたいんです(笑)。

そうしていると、同じことを繰り返しているうちに、段々と色の合わせ方というのが見えてきます。

「この感じの色なら、この色とこの色を大体このぐらい混ぜて、最後にあの色をちょっとだけ足そう」

という具合に、分かってきます。

それで、それをメモしておいて、他の人でも同じように同じ〜もしくは近い色を作れるようにショートカット(=近道)にします。これがいわゆる調色マニュアルになっていくわけです。同じことを繰り返し繰り返しやっていくから見えてくることですね。これが日々の気づきからフィードバックしていくことになると思うのです。

それと同時に、現場にいればいるほど、お客さまのニーズに気付きにくくなるなぁ…とも感じるわけで、この辺りのジレンマを常に抱えているわけなのです。お客さまは会社の中じゃなく、会社の外にいるので、会社の外の情報にアンテナを立てています。だから、現場というのは常に2つあって、製造現場とお客さまのいる現場。お客さまが求めているものを作れてこそ、初めて人のため、社会のために役立つ存在になるわけですから。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。  
それではまたお会いしましょう。

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