ようこそ祭りのための法被と神社のぼりの染め元、やなわけ染色のブログへ
本拠地は日本一の山城、備中松山城のそびえる岡山県高梁市。
あなたの会社・お店の商売繁盛のために、毎日あれこれ作ってます。
本日のお仕事
- 関西にある某有名大学の部活(?)の旗の染め
- かつては平城京だったところにある高校の旗の染め
- 企業の社旗2点の染め
- 九州の酒蔵の法被の仕立て
- バス会社で使用される旗を納品
- 地元の神社のぼりの版下作成 などなど
これ以外にも三月中に納める仕事がたくさんあるので、染めも縫製もフル稼働中です。
なかなか息抜きもままならない日常なのですが、兼ねてからの楽しみをひとつ手に入れました。
『ゲゲゲの〜』ではなく、『墓場鬼太郎』です。
知る人ぞ知る、鬼太郎が『ゲゲゲ』になる前の話です。
正確にいえば、『墓場』と『ゲゲゲ』は繋がっていないのですが、「なぜ鬼太郎には左目がないのか?」といった疑問に答えを示してくれる作品です。
さらに、この『墓場鬼太郎』は多くの人が知っている正義のヒーロー的な存在ではなく、夏目漱石の『吾輩は猫である』の猫のような鬼太郎が主人公です。
物語が進むに連れ、お馴染みのねずみ男、猫娘、砂かけ婆、子泣き爺も登場してきます。しかし、設定は似てるんですが、『ゲゲゲ』とのギャップがありすぎてビックリします。
キャラクターの個性が違うのもそうですが、舞台は戦後ようやく復興が始まったばかりの日本。物語は当時の日本がどういう情勢だったのか、鬼太郎やねずみ男らの会話から伺えます。
夏目漱石は名前のない猫の目を通して、明治の日本社会の風刺を名作『吾輩は猫である』に書き記しました。故水木しげる先生は、鬼太郎やねずみ男といった、人間ではないが人間と共生している存在だからこそ、口にすることができるセリフで、当時の日本や日本人をユーモアたっぷりで皮肉っているのです。
そして、今ではすっかり見ることのなくなった昭和の日本の街並みが、しっかりと描かれています。自分自身、昭和40年代最後に生まれたので、そんなに昔の昭和を知っているわけではありません。
しかし、昭和という時代がどれほど激動の時代だったのかは、この『墓場鬼太郎』に描かれている街並み見ると一目瞭然です。そういう意味では、歴史的な参考書にもなるのではないかと思うのです。
とにかく、この『墓場鬼太郎』全巻を大人買いしたので、好きなときにちょこちょこ読めるのです。これは子供時代にはできない、大人だからこそできる漫画の楽しみ方と言えるでしょう!!
思い起こせば、『墓場鬼太郎』に巡り合ったのは、自分がまだ小学生の頃。『ゲゲゲの鬼太郎』にハマっていた…というか、妖怪ポストがありそうな場所を巡って、夏休みはかなり山の中をウロウロしてました(苦笑)そのうち、山の中で何かしらの妖怪に遭遇するんじゃないかと、いや、遭遇したいとさえ期待していた小学生でした。
その『ゲゲゲの鬼太郎』関連の書籍をいろいろと読んでいると、その1冊の中に『墓場鬼太郎』の第1話が掲載されていたのです。鬼太郎がどういう経緯で誕生し、左目を失ったのかが描かれているのです。
詳しいことは書きませんが、この4月から『ゲゲゲの鬼太郎』の新しいアニメシリーズが始まるので、気になる方は『墓場鬼太郎』を一読してみることをオススメします。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
それではまたお会いしましょう。