日本からお祭り文化が消えてしまわないために、私たちができること

投稿者: | 2016年8月3日

今年の夏は法被の注文が大変多くて、6月と7月はてんてこ舞いでした(汗

かといって、法被の注文はまだまだ残っていて、お盆が明けても9月いっぱいまではパンパン状態です(^◇^;)

どうやら今年は法被の当たり年らしいです。

法被の当たり年なのは大変嬉しいのですけど、全国の印染業者を悩ませているのが「縫製」です。SNSなどでは何度か書いているのですけど、要するに法被の染めまではできても仕上げをする段階の【裁断・縫製】のところの人手不足は年を追うごとに深刻になってきています。

その昔、50年前くらいまでは日本の繊維業は花形産業だったと思います。しかし、2000年代に入ると花形どころか縫製できる人材がどんどん減少していきます。中国をはじめとする新興国に縫製工場が移っていき、日本国内から縫製の仕事はどんどんなくなっていきました。そのため、今ではミシンを扱える人がほとんどいなくなってしまった、というわけです。

ユニクロやしまむらなどのアパレル産業が隆盛を誇っているとしても、生産拠点は海外です。そもそも国内で作ってたら、あんな価格で買えませんよ。しかし、国内でも縫製業はしっかりと動いています。多品種少ロットの商品は日本国内でしっかりと作られています。有名どころのユニフォームで特注品などは、この岡山県内で縫われていると聞いています!

それなのに、縫製に困っているのです…。

幸いなことに、やなわけ染色では裁断から縫製までできる人材がいることと、仕事の効率的な段取りである程度は社内で消化できています。それでも、今年の法被の注文数は全然まかないきれなくて、裁断から縫製までを依頼できるところを探し回っている状態です。

将来を見据えれば、当然内省化を進めていきます。しかし、そこにたどり着くまでには外注に頼らざるを得ないかなと思います。

今の時代に逆行する話かもしれませんが、日本の学校教育でもう一度家政科をしっかり教える必要はあるんじゃないかと思います。一家に一台はミシンが置いてある。そんなのは過去のことですが、今後の日本のお祭り文化を支えていくには不可欠だと思うのです。

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