大きな資本のある工場ならば、他所が欲しくてもなかなか手に入れられない機械を手に入れることができる。
もちろん、昨今では様々な補助金があるので、小さいところでもそのような機械を手に入れることもできるかもしれない。リースだってあるわけだし。
ただ、小さい会社というのはお金の面だけでなく、人手も足りないわけで、新しい機械を入れたところですぐに稼働できるとは限らない。
そうなってくると、小さいところは何で勝負するかといえば、ありきたりですがアイデアになってきます。
工場の大小問わず、幟でも暖簾でも概ね同じものができあがると思います。
違うのは価格だったり、梱包状態だったりするわけですが、お客さまが求めているところは価格でも梱包でもないと思うのです。確かに、「とにかく安いやつを!」というニーズもありますが、品質は二の字になってきます。
「ドリルが欲しい」という人は、ドリルそのものが欲しいわけじゃないのです。穴を開けたいからドリルを買うのであって、ドリルの収集家以外はドリルなら何でもいいというわけではないはずです。
ドリルを買うにしても穴のサイズがあるので、どのドリルでもいいというわけではなく、開けたい穴のサイズに見合ったドリルを求めてるはずです。
小さな会社が狙うのは、そういったお客さまの細かいニーズに対応することだと思います。もちろん、1から10まで全てできるとは限りませんが、(ビジネスで)勝てるところに特化して、他が真似できないことをする。そういうのはハードウェア(機械)ではどうにもならなくて、ソフトウェア(知恵やアイデア)でないとできない要素だと思います。
お客さまの求める穴に合うドリルを作らなくては!
(あくまで、うちは染物屋ですので、ドリルは作っていません笑)