ようこそ岡山の法被と神社のぼりの製造元、やなわけ染色のブログへ
先日、いろいろとお世話になっている方のFacebookの投稿を読んでて、『天才!成功する人々の法則』(マルコム・グラッドウェル著/勝間和代 訳)の話題が出てました。この本で特筆すべきなのは、言わずもがな、「1万時間の法則」の紹介でしょう。
自分もマルコム・グラッドウェルの『天才!』に目を通して、内容にはとても感銘を受けたのを覚えてます。ついでに、勝間さんには悪いけど、とっても読みにくかったのも覚えています。
余談ですが、『史上最強の人生戦略マニュアル』(フィリップ・マグロー著/勝間和代 訳)でも、その内容にとても興奮し、今でもたまに読み返します(ただし、原書で)。この本でも勝間さんには申し訳ないけど、訳がよろしくなかった。何がよろしくないかというと、文章がわかりにくい。だから、僕は原書で読むんです(幸い、英語には苦労しないので)。
話をマルコム・グラッドウェルの『天才!』に戻して。
この本がきっかけで「1万時間の法則」というものを知りました。
「1万時間の法則」とはどういったものかというと、人より卓越した技術を身につけるには、そのことに1万時間以上の時間を費やす必要があるというものです。
例えば、本書によると、モーツァルトやビートルズ、ビル・ゲイツといった人々は、「1万時間の法則」を通過してきたらしいです。
さて、1万時間と聞いて多いと見るか、少ないと見るか?
自分は最初、「1万時間って、たったそれだけでいいの?」なんて思ってしまったけれど、まず、1年間ではどんな裏技を使っても無理。光の速さで動けるとか、そういう物理法則を無視しないと達成できない(10,000時間 ÷ 365日 = 27.397….時間となりますから)。
じゃあ、2年なら?
10,000時間 ÷(365日 × 2)= 13.698…時間 ≒ 14時間
1日に14時間くらいそのことに没頭できる環境があり、それを毎日続けれられるのであれば達成可能。現代社会で一般的な生活をしていたら、なかなか達成できる数字ではないけれど、2年間の山籠りなら達成できるかも。。。。
でも、アメリカのスタートアップ企業というのは、大体このスピード感らしい。「崖から飛び降りながら、地面に激突するまでに飛行機を組み立てる」わけなので、2年間では時間がありすぎなのかもしれない。
スタートアップでも何でもないというその他大勢には3年間当たりが現実味を帯びてくるのかな…。
10,000時間 ÷(365日 × 3)= 9.132…時間
ということなので、なるほど3年間というのは非常に具体的になってきます。「石の上にも3年」とはよく言ったものだと思います。昔の人は経験則から、1万時間くらいは必要だということを感じていたのかもしれないですね。
ところが、実際には1万時間も必要はないという意見があるのも確かです(1万時間の法則よりもっと大切な事実|スキル習得に学習時間は関係ない)
注視すべきは時間ではなく、その質だということです。
どちらも正しいように聞こえますし、自分としては質だけでは圧倒的に足りなくて、やはりある程度の量は絶対に必要だと思います(まぁ、両方のいいとこ取りでズルい意見ですけど)。
読書においても良書だけを選んで、それをたくさん読むという読書習慣が素晴らしいのは言うまでもありませんが、人(やAmazon)から勧められた本が自分にとって良書だとは限りません。
それにその本を人生のどのタイミングで読むかで、その内容の受け取り方が変わってきます。20歳になったばかりの頃、太宰治の『人間失格』や『斜陽』に酔いしれてましたが、今では酔いしれることはありませんし、まず手に取ろうなんて気にもなりません。
あれは青春真っ只中だからこそ、20歳まで厨二病をこじらせていた自分だからこそ、感動できた作品であり、太宰の享年をすでに越してしまった自分からすれば、太宰の主な作品には手を出す気にはなれません。
良書であろうとなかろうと、書店などで手に取った本を片っ端から読んでいくのが、結局は良い読書習慣につながるのではないかと思います。
「ローマは1日にしてならず」の言葉通り、何かを成し遂げようとするなら、それなりの時間と労力、そして、可能であれば良いメンターの存在があると、1万時間をかけずとも成し遂げられるんじゃないかと思います。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
それではまたお会いしましょう。