写真ではうまく伝わらないかもしれませんが、上の写真はグレーに染めている生地です。
上の写真は、以前に10番天竺という生地で法被を作ったときの余り生地です。ちなみに、10番天竺(「とおばんてんじく」と読む)は厚手の生地になります。
このような厚手の生地で法被で、色の裏抜けを求められるときに、弊社がよく選ばれたりします。
引き染めなら刷毛で染めるので、生地を裏返して裏まできれいに染めることは可能です。でも、法被はだいたい1枚だけということはないので、捺染という染め方が選ばれます。
シルクスクリーンに法被の展開図の型を貼り付け、そこに染料を入れてスキージで刷っていきます。この染色方法だと、同じものを複数染められます。法被が50枚欲しい!となったときには、この方法が最適です。
逆に一点モノの暖簾だったら、捺染でもできますが、引き染めの方が能率が良いときありますね。
今回は染め方の話ばかりになってしまいましたが、本来伝えたかったのは
「グレーというのは非常に難しい色だ」
ということです。
そのことは次の記事に書かせていただきます。